子どもが先天性白内障と診断されたとき、何が起きているのか分からず、不安だけが大きくなった経験があります。
この記事では、診断を受けた直後に感じたことや、
情報が少ない中でどんなことに迷い、どう判断していったのかを振り返っています。
突然の診断で、現実感がなかった
最初に「先天性白内障」と聞いたとき、
正直なところ、深刻な病気だという実感はほとんどありませんでした。
白内障と聞いて、
大人の白内障と同じように、
手術すれば治るものだと思っていました。
看護師をしている身内からも、
「手術すればよくなるんだよね」「それは大変だったね」
という反応だったので、
命や視力に大きく関わる病気だという認識はありませんでした。
最初に診てもらったのは小児のクリニックでしたが、
そのときも「大きな病院を予約します」と言われただけで、
目が見えなくなる可能性があることや、
重い後遺症につながる話は一切ありませんでした。
だからその時点では、
「大きな病院で手術すれば終わる」
くらいの感覚でいて、
本当の意味での不安や覚悟は、まだありませんでした。
現実を突きつけられて、頭が追いつかなかった
大きな病院で改めて説明を受けたとき、
それまでとは空気がまったく違いました。
医師の表情や話し方から、
こちらの気持ちを汲み取ろうとしていることが伝わってきて、
「これは軽い話ではないんだ」と、その場の雰囲気だけで感じ取れるような状況でした。
そこで初めて、
この病気は視力に大きく関わる可能性があること、
場合によっては「見えない」という状態になることがあると、はっきり伝えられました。
その瞬間、
頭の中が一気に真っ白になり、
突き落とされたような感覚になったのを覚えています。
当時は、
片目でも生活は成り立つ場合があることや、
機能的な補いができることなどは何も知らず、
「見えない=日常生活が大きく制限される」
「障害として生きていくことになる」
そんな極端なイメージばかりが浮かび、
強い絶望感に包まれていました。
まさか自分が、
そうした状況に直面する立場になるとは思っておらず、
現実を受け止める余裕もないまま、
ただ衝撃だけが残る時間でした。
調べても情報が少なく、不安が強くなった
そのあと、まず始めたのはインターネットでの検索でした。
病名を入力して調べたり、
医療サイトや体験談を探したり、
分からない言葉はその都度調べ直したりと、
とにかく手当たり次第に情報を集めようとしていました。
途中からは、
自分では整理しきれない部分を補うために、
チャットツールを使って質問を投げたり、
内容を噛み砕いて理解しようとすることもありました。
それでも一番強く感じたのは、
この病気自体の患者数が少ないために、
そもそも情報が十分に出回っていないという現実でした。
一般的な病気のように、
体験談や経過の例が多く共有されているわけではなく、
調べても断片的な情報しか見つからない状況でした。
患者数が少ないことで、
「参考にできる材料が少ない」という不安が重なり、
調べれば調べるほど、余計に先が見えなくなる感覚がありました。
その中で意識していたこと
情報が少なく、正解がはっきりしない状況の中で、
一番強く意識していたのは、
「あとから振り返ったときに後悔しない選択ができるかどうか」でした。
ここで言う「後悔しない」というのは、
間違ってもいいという意味ではありませんでした。
その時点でできる限り正しい情報を集め、
実際の体験や経過もできるだけ知った上で、
子どもにとって最も良い結果につながる可能性が高い選択をすること。
そして、適切な治療が受けられる病院や医師を選ぶこと。
それらを含めて、
「その時の自分なりの最善を尽くすこと」が、後悔しない判断だと考えていました。
完璧な答えが見つからなくても、
考えずに流されるのではなく、
調べて、比べて、納得した上で決めるという過程そのものが、
不安な中で判断するための支えになっていたように思います。
突然の診断で気持ちの整理が追いつかなかったときのことは、
「子どもの病気が見つかったとき、頭が真っ白になった話」でもまとめています。
いま同じ状況の人に伝えたいこと
突然の診断や、先が見えない状況の中では、
何を選んでも不安が残ることがあります。
それでも、
その時点でできる限りの情報を集めて、
考えて、悩んで、選んだ判断には、
意味があると思っています。
完璧な答えが見つからなくても、
「自分なりに最善を尽くした」と思える選択ができれば、
あとから振り返ったときに、
少しずつ気持ちを整理できるようになることもあります。
同じような状況にいる人がいるなら、
ひとりで抱え込まなくていいということと、
時間の許す範囲で、できることから動いていいということだけは、
伝えたいと思います。
その後、手術を決めるまでにどんな迷いがあったのかについては、
「先天性白内障の手術を決めるまでに迷ったこと」でまとめています。

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