お金より先に気になったこと
診断された直後は、
正直、お金のことまで考える余裕はほとんどありませんでした。
それよりも、
この病気で視力はどうなるのか、
どんな治療が必要になるのか、
これから何を決めていけばいいのか。
頭の中はそのことでいっぱいで、
先のことを具体的に想像する余裕もありませんでした。
治療方針や手術の判断、
今後の流れを追いながら進んでいく中で、
あとから少しずつ「現実的な負担」として
費用のことが見えてきた、という感覚に近いです。
治療や手術をどう判断したかについては、
「先天性白内障の手術は必要?迷ったときに知っておきたい判断ポイント」でまとめています。
結果的にかかった主な費用の内訳
手術そのものの費用については、
子どもの医療費助成があるため、
自己負担はほとんどかからない形でした。
ただ、「治療に関わるすべての費用」が
無料というわけではありませんでした。
まず大きかったのが入院中の費用です。
入院中の食事代がトータルで約5万円ほどかかり、
さらに個室を利用した期間があり、
1日あたり1万円弱〜2万円ほどの差額ベッド代が発生しました。
約2週間の入院期間のうち、
半分ほどを個室で過ごしたため、
この部分の負担は想像以上に大きく感じました。
次に負担を感じたのが、術後のコンタクトレンズ代です。
病院から具体的な年間費用を提示されたわけではありませんが、
実際にコンタクトがずれたり落ちたりする頻度を考えると、
このペースだと年間で数十万円単位になる可能性がある、
と自分たちで計算するようになりました。
実際に数字として考えたときに、
「これは簡単な負担ではない」と感じたのを覚えています。
さらに、通院にかかる交通費も積み重なっていきました。
自宅から専門の医療機関まで距離があり、
片道1時間以上かかる通院が続いたため、
1回ごとの金額は小さくても、
回数が重なることで負担として感じるようになりました。
また、毎日使うアイパッチ代も、
地味に積み重なる出費でした。
とくに訓練を始めた当初は、
1日に1枚では足りない日もあり、
消耗品として継続的にかかる点が想像以上でした。
想定していなかった出費と負担
正直に言うと、
金額そのものよりも負担に感じたのは、
「生活全体への影響」でした。
とくに大きかったのが、
コンタクトレンズがずれたり落ちたりする不安です。
外出中に落ちる可能性を考えると、
気が気じゃなくて、
外に出ること自体が怖くなっていました。
実際に、
外出先でコンタクトを落としてしまったこともあり、
それまで楽しく過ごしていた時間が、
一気に重たい空気に変わってしまった経験もあります。
「また落としたらどうしよう」という不安が続くことで、
外出を控えるようになり、
家にこもる時間が増えたことも、
精神的にはかなりしんどく感じました。
また、
こうしたストレスが積み重なる中で、
家庭内の空気が悪くなってしまうのではないか、
という不安を感じたこともあります。
治療そのものだけでなく、
それに伴う生活の変化や精神的な負担も、
想像していた以上に大きなものでした。
あとから知って実感したこと
治療が始まる前に、
術後のケアが大変になることや、
長期的な対応が必要になることについては、
事前に説明を受けていました。
とくに、周囲の体験談などを見ていると、
「アイパッチを嫌がって続けられない」
「すぐに剥がされてしまう」という声が多く、
そこが一番大変なポイントになるのだろうと想像していました。
実際のところ、
わが家の場合はアイパッチについては、
想像していたほど強く嫌がる様子はなく、
その点では不幸中の幸いだったと感じています。
ただ、だからといって負担が小さかったわけではありませんでした。
とくにコンタクトレンズについては、
ずれたり落ちたりする可能性があることは想像していましたが、
実際の頻度は思っていたより多く、
常に気を配る必要がある状況に、
精神的な疲れを感じることもありました。
また、通院やケアが一時的なものではなく、
生活の一部として続いていくことも、
やってみて初めて実感した部分です。
「大変だと聞いていた」ことと、
「日常として続ける」ことの間には、
やはりギャップがあると感じました。
これから準備する人に伝えたいこと
先天性白内障の治療やケアは、
家庭ごとに状況も違い、
まったく同じ進み方になることはありません。
だからこそ、
「これが正解」とひとつに決めつけるよりも、
自分たちの状況に合った形を探しながら進んでいくことが、
いちばん現実的だと感じています。
事前に知っておけることはできるだけ集めて、
必要以上に不安になりすぎないこと。
そして、
完璧にこなそうとしすぎず、
そのときできる範囲で続けていくこと。
治療やケアは短距離走ではなく、
どうしても長く続くものになります。
無理をしすぎず、
生活と両立しながら続けられる形を見つけることが、
結果的に一番大切なことだと感じています。
診断された直後の気持ちについては、
「先天性白内障と診断されたとき、最初に感じたこと」にまとめています。

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